彫刻家 武荒信顕の作品紹介： あなたと・・・（流れについて) WORK 5

上左は水の出てくるノズルの部分です。右上は箱の上部から下の方を見たところ、但し、箱は未だ横倒しの状態になっています。下の二つは下の方から上部を見たところです、配管で何かプラントの一部分の様な雰囲気になっていますが、作品の内側なんです。外観はアートなのですが、中身は・・・でしょうか、普段は見えません。ハシゴも既にくっ付いています。青っぽいのは、夕方だからです、色修正はしていません。青っぽいのが、何か、静かな感じを受けて良かったので、そのままにしました。終業の後の・・・みたいな感じでしたので。

スリット状に見えるのが幅の狭い水槽の一つ一つです。10個の細い水槽があって、それぞれに水が溜まって、溢れた分だけドーッと流れ落ちる趣向になります。溢れ出す事で、自然な感じを表現出来るのです。圧力をかけてピューっと言うのはどうもイメージにそぐわないのでボツにしたのです。水の挙動はとても面白いものです。流れる水を見ていて、時間の経つのを忘れてしまった経験はありませんか？

箱の上にのっかる円筒です。今、穴を開けているところで、奥の方に火花が見えています。この部分は1トンに少々欠ける位の重量です、けっこう重いのです。画面の右下に見えるネットは、箱の中の足場になります。現場に設置してからも調整が続きますので、その時に乗っかる所です、勿論ステンレス製です。

職人さん達は、皆私の作品製作にとても慣れていますので安心です。始めてお願いした頃はなかなか分かってもらえずに、とても大変な思いをしました、でも、もう設計図さえ画いてしまえば取り敢えず安心です。それでも、作品は一つ一つ違うものですから、トラブルは絶えません。その処理に的確に対応出来ると言う事が、つまり、慣れていると言う事になるのです。突然に、私が何を言い出すか、私自身にも分らんのですから、周りは大変なのです。「これやめる！」と言った数分後に、「ヤッパ、さっきのに戻す！！」などといった事を言ってしまうのです、何回も。ゴメン！！でも悪気はないのよっ！！